天神大橋(高知県)
高知城の南側を流れる鏡川は、戦国時代には、防衛上の理由から橋を一本しか架けることが許されませんでした。それがこの天神大橋です。当初は大橋と呼ばれていましたが、天神橋と呼ばれるようになったのは18世紀の中頃からになります。渡った先には潮江(うしおえ)天満宮が祀られており、例年、正月になると橋上は多くの参拝客が行き交います。大きな縦断曲線をもつ朱塗りの桁と擬宝珠のついた欄干は、あたかも境内に架かる太鼓橋のようであります。
ところで、この橋の北詰には、立派な枝ぶりの栴檀の木がたたずんでいます。栴檀は高知市の木に指定されており、この鏡川沿いには多く見かけることができます。栴檀は、毎年、梅雨頃になると薄紫色の花を咲かせますが、黄金色の丸い実が鈴なりとなる頃は、南国土佐も冬を迎えます。
発注者 | 高知市 |
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形式 | 鈑桁橋 |
完成年 | 1986年 |
グループ会社 | 株式会社横河ブリッジ |