二重橋(東京都)
二重橋とは俗称であり、正式には「皇居正門鉄橋」といいます。江戸時代、ここには「西の丸下乗橋」という木橋が架けられていましたが、石垣の中段に渡した梁に柱を建て、その上の梁を支持する二層構造でした。そのため、いつの頃からか「二重橋」と呼ばれるようになり、1888年に鉄製アーチ橋に架け替えられてからもその名前だけが残りました。
初代アーチ橋は、ドイツ・ハーコート社の錬鉄製3ヒンジアーチでしたが、現在の橋は、昭和の新宮殿造営にあわせて1964年に架け替えられたものです。桁橋のように見えますが3心円アーチという三つ円弧を組み合わせた扁平アーチであり、スパンドレル(アーチリブと床桁の間)には龍の図柄をあしらった青銅製パネルがはめ込まれています。この形状は初代を踏襲したものですが中央のヒンジは撤去され2ヒンジアーチとなっています。また、耐候性鋼材や我が国で初めて亜鉛溶射を使用するなど、51年前でありながら最先端の防錆技術が導入されていることに驚かされます。
発注者 | 宮内庁 |
---|---|
形式 | アーチ橋 |
完成年 | 1964年 |
グループ会社 | 株式会社横河ブリッジ |